放浪トンビに旅をさせよ〜その3〜

NZでいちばん感動的だったのが、Waitomo Caveのツチボタル。
その美しさもさることながら、そこへ至る艱難辛苦が感動を倍増させたのだ。
これから北島を訪れる人には、ぜひ体験してもらいたいアクティビティのひとつである。


オークランドからバスで3時間。ワイトモは小さな町。そしてその小さな町の中にあって、ここしか見あたらないほどそっけなく存在していたのがBlack Water Cafe。ここが、今回の冒険の出発点だ。私が選んだのは所要時間4〜5時間というロングロングトリップ、Black Water Rafting "ABYSS"($165.00)。実はこのラフティング、予約は日本でしていたものの、まったく内容を把握しておらず「とりあえず水着持ってけばいいのよね」とお得意の行き当たりばったりで臨んでしまった(ラフティングっていう単語の意味自体よくわかっていなかったんだもの)。バスから降り立ったとき、外は雨まじりの曇り空。私の心の中も、少しばかり陰鬱になってしまったのでした。

ココが洞窟への入り口。
後ろにいるのはリッチー。
暗くて底なんてまったく見えない

この綱さばきは
かなりうまくこなした
さて、私が加わったグループは、アイルランドのナイスガイふたりとドイツ人の体育会系女子、そしてキウイの女の子の5名。インストラクター兼ガイドは、私のことを「サ〜ユ〜」と呼ぶリッチーと「サヨナラ」のイントネーションが間違ってるホップのふたり。ふたりとも、ひとり英会話が微妙な私を気づかってくれ、ことあるごとに声をかけてくれるので、安心してついていくことができた。この入り口から底に降り立つと、すぐにターザンのように綱渡りですっ飛ばなくてはならない。その後、ゴムチューブを抱えて洞窟内の川におしりから飛び込むときは、東尋坊のように恐ろしかった。そしてゴムチューブの浮き輪に乗っかって、進む。(ホップとリッチーが引っぱってくれているのだが、私たちもささやかに手でこぐ)。そして、着いた先には満天の、視界いっぱいの、ツチボタル……! 声にならないほど美しくて、信じられないほどきらめいていた。これが生き物だなんて。こんなに綺麗だなんて。自然ってやっぱり偉大だ。



洞窟内ラフティングの行程中、気温の低い地下、しかも川に浸かっている状態なのでさすがに身体が冷え切ってしまう。だから時折、休憩を取りながら、温かいお茶と甘〜いチョコで身体を温める。そして声を掛け合いながら、互いを気づかいながら進む。グループ内にはなんとなーく連帯感が芽生えてくる。そりゃそうだ、問題児の日本人がいるんだもん。「Are you all right?」と聞かれっぱなし、トホホ。こころのなかは、ツチボタル鑑賞の感激と、この妙な一体感に感激でいっぱいだったのだが。そして、洞窟内から地上に出る瞬間、あの明るい地上の光を見た瞬間を今も忘れない。「生きているんだ!」と。そして、ホップのたくましい腕に抱かれて(一瞬恋に落ちた)ふたり、再会を誓い合いながらワイトモを後にする。ひとりになって改めて、「必ず、必ずもう一度来よう」とこころに誓ったのは言うまでもない。


私を軽々と抱き上げた
ホップ
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